死をもって別れの悲しみに暮れている人、闘病中の人、深く悩みを抱えている人へ、あなたがかけている言葉を、一度立ち止まって考えてみませんか
病棟でよく耳にしていた言葉に
『がまださなんば!』
標準語だと『頑張って!』です。
最近では、うつ病の方には言わない言葉として定着しつつある言葉・・・。しかし、このこの言葉、うつ病に限らず誰にでもいえることなんです。
『頑張って』が有効で功を奏す瞬間も、もちろんあります。その言葉に励まされて、挑戦し続ける原動力となったり、やり切れたって経験もあると思います。
では、頑張れ!が NG のときってどんな時かを考えてみましょう。
ご自身の経験や、寄り添いたい方のこころを感じて想像してみてください。
一生懸命に頑張っても頑張っても、どうにもならない現実と向き合っているとき、元気がなく、疲れ切っているときや病気でつらいとき、不安で心が一杯なときに
『頑張って!と言われても・・・』と思いませんか?
自分の力ではどうしようもない事態に直面したとき、また気力が湧き出てこないときの応援メッセージは、『わかってくれない』という孤独感を引き起こしてしまったり、『頑張ってもダメなんだから。自分はどうしようもない人間なのかな』と自分を否定してしまうという心の流れとなりやすいです。
じゃあどうすればいいのか。
次のようなアドバイスを私は緩和ケアの現場でしました。
『患者さん、ずっとずっと頑張って頑張ってこれ以上ないくらい頑張っているので『よく頑張っているよね』と認める言葉に変えてみませんか?そんな支える言葉がありますよ。
頑張れ!を“頑張っているね”に変えるだけ。事実を一緒に感じることが寄り添うことだと思います
その他NGワードは、『泣かないで前を向いて頑張らなきゃ!』、『亡くなった方が悲しむわよ』、『泣いていても変わらないでしょう』、『他に代わりをみつければいいのよ(ペットロスでよく耳にします)』、『あなたの気持ちが分かります』etc,という言葉は、どうしようもない世界にいる人には、応援メッセージになることが少なく、孤独へと追い込み、殻に閉じこもってしまうきっかけとなってしまいます。
寄り添いたい人の今を知る。今の気持ちや感情を、まずありのまま受け止めてみて
ちょっとしたこころの想像力を働かせることから一緒にはじめてみませんか(*^-^*)
今悩んでいる人も、支える人も、踏ん張っている人も、ひとりで抱えこまないで
繋~つなぐ~を力を抜く場所にしてみてくださいね
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