奥さんに、ご主人の希望でお正月は自宅で過ごしたい思いがあることを伝え、痛みやきつさがコントロールできている。今ならご自宅で過ごせることを伝えました。すると、『え、困ります!嫌です。実はあの人と離婚したくて仕方がないくらい』ときた(+o+) へ?え?ええええええええええええ!!!(心の叫び)
人それぞれ、夫婦もそれぞれ、その夫婦にしか分からない事ってあるもんです。しかし、お正月のこの外出を逃せば、絶対にこの担当患者さんは自宅に帰れないまま、最期のお正月を病院で過ごすことになる。とにかく、奥さんの気持ちを受け止めようと決め、約3週間かけて少しずつ想いを聴き続けました。否定は絶対にしません。話されることは全て聴き受け止めました。どんどんお正月に近づく中、焦りもありました。しかし、患者さんの希望や夢を守り優先したい、でもそこで家族の気持ちを無碍にしてごり押しすることは、本当の夢を叶えることではないし、今後生きていく家族が背負わなくていいマイナスの感情を持ち生きていかなければならない。だからこそ、焦る気持ちを抑え、ひたすら向き合い続けました。
外出予定の数日前、奥さんから呼ばれました。『お正月、主人を自宅で過ごさせたいと思います』と心の雪解けの行動を起こされました。
人間オトナになると、自分が正しいという気持ちが強くなったり、意地やプライドが"こうありたい"という素直な気持ちの周りに高い塀を作ってしまい、いつしか、本当のありたい自分を見れなくなることが往々としてあります。これが厄介なんですよ。思っている(希望や夢)こと、言っていること、やっていることを整えると、自分らしさを取り戻せる・・・。本当はただそれだけなんです(*^-^*)
☆ ☆ ☆ つづく ☆ ☆ ☆
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